[ ICT ]
(2017/11/11 05:00)
プリファード・ネットワークス(PFN、東京都千代田区、西川徹社長)は10日、ディープラーニング(深層学習)の学習速度で世界最速を実現したと発表した。
学習アルゴリズムと、民間企業として国内最大級の並列コンピューター「MN-1」の並列化性能をそれぞれ改善。画像認識で広く使われている世界最大級の画像データベース「イメージネット」の画像分類データセットの学習を15分で完了した。同じ条件でこれまで研究報告された最速の学習事例は31分かかっていた。
この研究では、PFNが中心となって開発・提供するオープンソースの深層学習フレームワーク(プラットフォーム)「Chainer(チェイナー)」に、マルチノードの分散学習機能を追加した「チェイナーMN」を使用。
米エヌビディア製のデータセンター用GPU(画像処理プロセッサー)「テスラP100」を1024基使用し、9月に稼働した「MN-1」で学習を行った。同コンピューターは4.7ペタフロップス(ペタフロップスは1秒間に浮動小数点演算を1000兆回実行できる演算能力)の理論ピーク性能を持つ。
同社は今回の成果をもとに、大規模な深層学習を必要とする自動運転などの交通システム、製造業、それにがん診断などバイオ・ヘルスケア分野での研究開発をいっそう加速していくとしている。
(2017/11/11 05:00)