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[ 中小・ベンチャー ]
(2017/11/20 05:00)
経済産業省は、中小企業の生産性向上に向けた設備投資を支援する。赤字企業を含め、新規の設備投資に係る固定資産税負担を3年間減免する特例措置の創設を2018年度税制改正で要望する。固定資産税は利益の有無にかかわらず賦課されるため、とりわけ赤字企業には負担が重い。新規の設備投資を促し、中小企業の「生産性革命」を目指す。
自民党に提出した税制改正重点要望案で明らかになった。政府として年内にまとめる、生産性革命に向けた政策パッケージにも盛り込まれる見通し。固定資産税減免措置の対象設備は、金属加工機械や数値制御(NC)複合加工機、業務用冷蔵庫、セルフレジ、空調設備、冷蔵陳列棚など、サービス業を含めて幅広く想定している。現在も中小企業等経営強化法に基づく事業計画が国の認定を受けると、一定設備の固定資産税が3年間半減される。一段と活用を進めるため、固定資産税の軽減措置の拡充や対象設備を広げるとみられる。
財務省の法人企業統計年報によると、2009―16年にかけ、大企業製造業の労働生産性が32%増えたのに対し、中小製造業は同6%増と、差が拡大した。
経産省は生産性向上に向けた設備投資を支援し、中小企業の人手不足対策や働き方改革への対応を加速する。
生産性革命は安倍晋三政権の看板政策。安倍首相は17年度補正予算に、ものづくり補助金を盛り込むことも表明しており、税制と予算措置の両面で中小企業の投資を強力に後押ししていく見通しだ。
(2017/11/20 05:00)