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[ 化学・金属・繊維 ]
(2017/11/24 05:00)
三菱マテリアルは23日、子会社の三菱電線工業(東京都千代田区)と三菱伸銅(同)で製品検査データの改ざんが判明したと発表した。対象製品は漏れ止め用のシール材や自動車用端子向けの黄銅条など。延べ258社に不適合品を出荷した可能性がある。検査データの改ざん問題は10月に神戸製鋼所でも表面化。日産自動車やSUBARU(スバル)では無資格者が完成車両の検査に携わっていた問題が発覚するなど、日本のモノづくりの信頼が揺らいでいる。
三菱マテリアルは24日にも会見を開き、詳細を説明する。法令違反や安全性に疑いが生じる事案は現時点で確認していない。子会社の三菱アルミニウム(東京都港区)でも不適合品があったが、納入先との間で安全性を確認済みだという。
三菱電線と三菱伸銅の問題では、顧客と定めた規格や社内仕様を満たさない製品の検査データを書き換え、出荷していた。
三菱電線は油や水、空気などの漏れ止めに使うシール材の検査データを改ざん。同製品は簑島製作所(和歌山県有田市)製で、2月に改ざん行為を把握し、10月23日に不適合品の出荷を停止した。2015年4月1日から17年9月30日までの2年半を対象にした調査で、航空宇宙関連など229社に不適合品を出荷した可能性があることが分かった。不適合の可能性のある数量は約2億7000万個、金額換算で約68億円に上る。納入先229社のうち説明が済んだのは40社にとどまる。
三菱伸銅は車載端子向けの黄銅条や電子・電気機器向けの銅条製品の検査データを改ざんしていた。いずれも若松製作所(福島県会津若松市)製で、10月16日に問題を確認。2日後の18日に不適合品の出荷を止めた。16年10月18日から17年10月17日までの1年間の出荷品を調べた結果、29社に不適合品を出荷した可能性が判明した。数量は879トンで、金額換算では約6億7000万円。29社中14社には説明を済ませた。
三菱マテリアルは10月30日付で対策本部を設置。他の製品についても品質管理の臨時調査を進めている。
(2017/11/24 05:00)
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