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[ 科学技術・大学 ]
(2017/12/12 05:00)
東京大学大学院理学系研究科の田近英一教授らは、40億―25億年前までの太古代の地球が温暖であったことを説明するメカニズムを解明した。原子微生物の生態系の多様性が気候形成に大きく影響した可能性を数値モデルで示した。地球になぜ生命体が生まれたかの理解につながるほか、太陽系外の地球型惑星における大気組成や生命存在可能性の研究が進むと期待される。
研究グループは、温室効果気体であるメタンが温暖気候に影響したとして、その存在量を決める物質循環に注目。太古代の海洋で、水素と鉄という異なる元素を利用する複数種の光合成細菌が共存する場合に、大気中に高濃度のメタンを維持できることを示すことができた。
成果は12日、英科学誌ネイチャー・ジオサイエンス電子版に掲載された。
(2017/12/12 05:00)