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[ 科学技術・大学 ]
(2017/12/14 05:00)
ドイツの約2億500万年前の地層から見つかった最古の首長竜化石(ボン大提供)
ドイツの約2億500万年前の地層から化石が見つかった最古の首長竜化石の骨格図(小田隆氏作成、東京大提供)
プレシオサウルス類の新属新種
ドイツの約2億500万年前(三畳紀末期)の地層から最古の首長竜の化石が見つかったと、独ボン大とフランス国立自然史博物館、東京大などの研究チームが13日付の米科学誌サイエンス・アドバンシーズに発表した。首長竜は海に生息した爬虫(はちゅう)類で、首が長く、ひれ状の四肢で泳ぐ。これまでは三畳紀の後のジュラ紀に出現したと考えられてきた。
化石は骨格がよく残り、全長約2・4メートルと推定された。プレシオサウルス類の新属新種に分類され、学名は地層の時代区分などから「ラエティコサウルス・メルテンシ」と命名された。骨組織の分析により、体温を比較的高く保ち、早く成長したらしいことが分かった。
三畳紀とジュラ紀の境界期には地球上の生物が大量に絶滅したと考えられており、研究チームは境界の年代を約2億100万年前とみている。チームのうち、東大で研究する中島保寿・日本学術振興会特別研究員は「海水準(海面の陸に対する高さ)が大きく低下し、浅い海に生息する生物は大打撃を受けたが、遠洋を泳ぐ首長竜は絶滅を免れたのではないか」との見方を示した。(時事)
(2017/12/14 05:00)