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[ 医療・健康・食品 ]
(2018/1/17 05:00)
福岡の女性、厚労省が注意喚起
犬や猫など動物由来感染症の一つ「コリネバクテリウム・ウルセランス感染症」への国内感染例が2001年以降に25例あり、このうち福岡県の60代女性が16年に呼吸困難で死亡していたことが15日、厚生労働省への取材で分かった。国内初の死亡例という。
ウルセランス菌に感染することで発症する。初期は風邪に似た症状を示し、重症になると呼吸困難に陥る。国内では犬や猫からの感染例が報告されており、家畜が原因の場合もある。感染した動物はくしゃみなど風邪に似た症状や皮膚病を示すことがあり、厚労省は「動物と触れ合った際は手洗いを徹底してほしい」と呼び掛けている。
福岡県の女性は16年5月、呼吸困難となって救急搬送され、3日目に死亡。屋外で猫3匹に餌をやっていたといい、血液などから菌が検出された。
他の感染例は北海道や千葉、東京、岡山、徳島などで報告され、犬や猫の多頭飼育のケースも多かった。人から人への感染はまれで、国内での報告はない。発症した場合は抗菌薬が有効とされ、厚労省の担当者は「重症化する前の投薬が重要になる」としている。(時事)
(2018/1/17 05:00)