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[ エレクトロニクス ]
(2018/1/24 21:30)
ベステアー欧州委員は「消費者と企業が選択肢と技術革新を求めることを否定する行為」と非難した(ブルームバーグ)
【ブリュッセル時事】欧州連合(EU)欧州委員会は24日、米半導体大手クアルコムが米アップルに対し、自社製品を独占的に使用してもらう見返りに巨額の報奨金を支払い、競争を阻害したとして、クアルコムに9億9700万ユーロ(約1350億円)の制裁金を科したと発表した。
欧州委によると、クアルコムは2011年に、アップルがスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」などの第4世代(4G)高速通信規格「LTE」用の半導体としてクアルコム製のみを採用することを条件に巨額の金銭をアップルに支払うことで合意。両社の合意はその後、16年末まで延長された。
クアルコムはLTE用半導体で世界最大手。欧州委は同社が「市場での独占的な地位を乱用」し、EU競争法(独占禁止法)に違反したと判断した。
欧州委のベステアー欧州委員(競争政策担当)は「クアルコムはライバル社製を購入させないため、主要顧客であるアップルに何十億ドルもの金銭を支払った。消費者と企業が、より幅広い選択肢と技術革新を求めることを否定する行為だ」と批判した。
(2018/1/24 21:30)