[ 金融・商況 ]
(2018/1/27 16:30)
経済危機に見舞われているベネズエラのインフレ率が今年1万3000%に急上昇するとの見通しを国際通貨基金(IMF)が示した。南米の産油国である同国は、財政赤字や自国通貨安への対応で紙幣の増発を続けている。
IMFのウェルネル西半球局長が25日公表した報告書では、ベネズエラのインフレ率見通しが5倍以上の水準に引き上げられた。ブルームバーグのエコノミスト調査での予想中央値も上回る。昨年の物価上昇率は2400%を突破したもようで、世界一だと推計している。
IMFはベネズエラの国内総生産(GDP)が今年15%減少すると見込んでおり、2013年以降のGDP縮小率は50%近くに達しそうだ。中南米経済全体のGDPは今年1.9%増、ベネズエラを除けば2.5%増となる見通し。
メキシコと中米、カリブ海地域の一部が米経済の成長加速から恩恵を受けるほか、ブラジルとアルゼンチンのリセッション(景気後退)終了と域内輸出商品の価格上昇で南米の見通しも改善されるとしている。(ブルームバーグ)
(2018/1/27 16:30)