[ 政治・経済 ]
(2018/2/1 11:00)
【北京時事】中国の李克強首相は31日、公式訪中したメイ英首相と北京の人民大会堂で会談し、貿易・投資の拡大などで一致した。約50社・団体のトップらで構成される経済界代表団を同行させているメイ首相は会談後の記者会見で、今回の訪中で総額90億ポンド(約1兆3800億円)以上の商談がまとまる見通しを明らかにした。金融やインフラ整備の英企業が代表団に参加しており、こうした分野での契約が含まれるとみられる。
メイ首相は中国が提唱するシルクロード経済圏構想「一帯一路」について「歓迎する」と述べ、支持を鮮明にした。李首相は英国農産品の輸入を増加させる方針を表明した。
中国国営中央テレビによると、会談で両首相は、英中関係が良好な「黄金時代」を迎えているという認識で一致。李首相は英国の欧州連合(EU)離脱後も関係に変化はないと強調した。
両首相は自由貿易を堅持する点でも合意し、トランプ米政権による保護貿易主義をけん制。北朝鮮問題も論議し、同じ国連安保理常任理事国として制裁決議の「完全履行」を確認した。
メイ首相は2月1日、習近平国家主席とも会談する。ロイター通信によると、中国へ向かう機中でメイ首相は同行記者団に「香港の未来、一国二制度の未来は重要だ」と述べ、習氏に香港の一国二制度の維持を求める意向を明らかにした。併せて、英国が目指す中国との自由貿易協定(FTA)締結に向けた交渉に意欲を示した。
(2018/2/1 11:00)