[ 金融・商況 ]
(2018/2/6 07:00)
(ブルームバーグ)5日の米株式相場は大幅続落し、主要株価指数が年初来の上げを消した。ダウ工業株30種平均は1600ドル近く下げる場面があった。安全資産への需要が高まる中で米国債は大幅反発、金も上昇した。
株式はニューヨーク時間午後3時過ぎに一段と下げ足を速め、ダウ平均が10分ほどで800ドル余り下げた。間もなくその下落分は埋めたが、その後は引けまで前週末を4%(1000ドル)下回る水準で推移した。S&P500種株価指数も同様の動きを見せたが、下落率はダウ平均を下回った。一方、米国債は反発。株安とボラティリティー急上昇を背景に買われた。10年債利回りは後半の取引で低下した。
S&P500種株価指数は前週末比4.1%安の2648.94。ダウ工業株30種平均は1175.21ドル(4.6%)下げて24345.75ドル。ニューヨーク時間午後4時53分現在、米 10年債利回りは14ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下し2.70%。
ニューヨーク原油先物市場のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は続落。原油在庫増加が供給面を圧迫する一方で、株式市場の下落を背景にエネルギー需要見通しが悪化したことが響いた。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物3月限は前週末比1.30ドル(2%)安の1バレル=64.15ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント4月限は95セント下げて67.62ドル。
ニューヨーク金先物相場は小幅続落。ドルの上昇が手掛かり。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物4月限は前週末比0.1%安の1オンス=1336.50ドルで終了。一時は0.3%上昇する場面もあった。
ブラウン・ブラザーズ・ハリマンのウィン・シン氏はこの日の取引を振り返り「典型的なリスクオフ相場で、すぐには終わらない可能性がある」と指摘した。
コモンウェルス・ファイナンシャル・ネットワークのブラッド・マクミラン最高投資責任者(CIO)は、「センチメントがやや楽観的過ぎたのだと思う」とし、「1月の相場上昇を支えたのは何だったのか。ファンダメンタルズは良かったのは確かだがそれだけではなく、過剰な信頼感に支えられていた」と指摘した。
この日はシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー指数( VIX)が37.3と、前週末の17.3から急上昇した。2年6カ月ぶりの高水準となる。
原題: U.S. Stocks Plummet, Erasing Gains for the Year: Markets Wrap(抜粋) Treasury Futures Volumes Surge as Stocks Plunge; VIX Jumps (抜粋) Oil Slides as Stock Markets Crumble, Shale Drilling Accelerates(抜粋) PRECIOUS: Gold Futures Decline Second Day as Dollar Advances(抜粋)
(2018/2/6 07:00)