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[ 商社・流通・サービス ]
(2018/3/2 16:00)
大林組と清水建設については談合を認め、公正取引委員会に自主申告した点などを考慮して逮捕を見送ったとみられる
リニア中央新幹線工事をめぐる談合事件で、東京地検特捜部は2日、ゼネコン大手が事前に協議して受注予定業者を決めていたとして、独禁法違反容疑(不当な取引制限)で、大成建設と鹿島の担当幹部ら2人を逮捕した。
ゼネコン業界は約12年前に談合決別を宣言していたが、再び逮捕者が出る事態に発展した。
逮捕されたのは、大成建設の元常務執行役員で同社顧問の大川孝容疑者(67)=東京都板橋区=と、鹿島の土木営業本部副本部長だった大沢一郎容疑者(60)=世田谷区=。
関係者によると、これまでの特捜部の事情聴取に対し、2人は容疑を否認していたとされる。
逮捕容疑は、2人は2014~15年、大林組と清水建設の担当者らと共謀し、東京都内などでJR東海が発注するリニアの駅新設工事について受注予定業者を決定したほか、予定通り受注できるような価格の見積もりを行うことで合意した疑い。
特捜部は大林組と清水建設について、担当者らの逮捕を見送った。談合を認め、公正取引委員会に違反を自主申告した点などを考慮したとみられる。
特捜部は昨年12月8日、リニア工事の入札で不正があったとして大林組を偽計業務妨害容疑で家宅捜索。同18、19日には公取委と合同で、独禁法違反の疑いで大手4社を強制捜査し、全容解明を進めていた。(時事)
(2018/3/2 16:00)