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[ 商社・流通・サービス ]
(2018/3/15 20:30)
インターネット通販大手アマゾンジャパン(東京)が自社サイトで販売する商品を納入した業者に対し、値引き額の一部を補塡(ほてん)させた疑いがあるとして、公正取引委員会は15日、独占禁止法違反(優越的地位の乱用)の疑いで同社を立ち入り検査した。
優越的地位の乱用をめぐり、ネット通販大手への立ち入り検査は初めて。公取委は高いシェアを持つ業界の「巨人」の取引実態を解明し、急成長するネットビジネス分野のコンプライアンス(法令順守)意識浸透を図る。
関係者によると、アマゾンジャパンは自社サイトで値引き販売した商品について、仕入れ先の食品や日用品メーカーに対し、値引き額の一部を負担するよう要求した疑いが持たれている。
アマゾンジャパンは商品を値引き販売した後、メーカー側に補塡を要求。応じなければ取引の打ち切りを示唆することもあったという。メーカーの一部は要求を拒否できず、支払いに応じていたとみられる。
独禁法は、優越的な地位を利用して取引先に対し、自らのために経済上の利益を提供させることを禁じている。
アマゾンジャパンをめぐっては2016年、業者と消費者を仲介する事業で、商品価格や品ぞろえをライバル通販サイトと同等か有利にする条項を盛り込んだ契約を結んでいたとして、公取委が立ち入り検査。アマゾンジャパンはこれらの契約条項を見直した。
アマゾンジャパンは「全面的に協力をしていく」とコメントした。(時事)
(2018/3/15 20:30)