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[ エレクトロニクス ]
(2018/3/16 12:00)
(ブルームバーグ)米半導体メーカー、クアルコムのポール・ジェイコブズ前会長は自社買収のため複数の投資家に接触したと英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が伝えた。情報源は明らかにしていない。同社は前会長の父親が創業した。
FTによると、前会長はクアルコム取締役会に計画を通告。ソフトバンクグループなどの企業に投資を打診したという。時価総額887億ドル(約9兆4000億円)のクアルコムの自社買収が実現すれば、その規模は史上最大級となる。
クアルコムとソフトバンクの広報担当者にコメントを求めたが、これまで回答は得られていない。ジェイコブズ氏にもコメントを求めたが、これまでに回答はない。
クアルコムの非公開化を図ることは、創業家ジェイコブズ家が影響力を維持するための土壇場の試みであるとみられると同時に、株主の支持を失った現経営陣とその戦略のための時間稼ぎも狙っている可能性がある。
トランプ米大統領は今週、ブロードコムによるクアルコムへの敵対的買収提案を阻止する大統領令に署名。ジェイコブズ氏は会長時代、他の取締役と同様に買収案に反対していた。買収提案が頓挫する前、ブロードコムがクアルコムに取締役を送り込む試みは順調に進み、スティーブ・モレンコフ最高経営責任者(CEO)やジェイコブズ氏を含む多くのクアルコム 取締役への信認低下が示された。ジェイコブズ氏はその後、取締役に降格となった。
原題: Qualcomm Ex-Chairman Seeks Funding for Buyout, FT Reports (1)(抜粋)
(2018/3/16 12:00)