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[ 化学・金属・繊維 ]
(2018/4/7 05:00)
東レは6日、子会社の米ゾルテックのハンガリー工場で、「ラージトウ」と呼ぶ汎用炭素繊維の生産能力を現在比50%増の年1万5000トン強に増やすと発表した。設備投資額は1億3000万ドル(約137億円)で、2020年4-6月期の稼働を予定する。風力発電機の翼用を中心とした、産業用途向けのラージトウの需要拡大に対応するのが狙い。自動車の構造体用途向けの需要増もみすえ、ハンガリーからの供給体制を整える。
ゾルテックはメキシコ工場でも、ラージトウの生産能力を同5000トンから同1万トンへ段階的に引き上げており、18年上期中に完了予定。ハンガリー工場の増強後、ゾルテック全体のラージトウの生産能力は同2万5000トン強の規模になる。
ラージトウはフィラメント(単一繊維の束)数が4万本以上の炭素繊維。同2万4000本以下の「レギュラートウ」と比べて物性は低いが、低価格のため、コスト要求が厳しい産業用途の需要が拡大している。
(2018/4/7 05:00)