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[ 科学技術・大学 ]
(2018/4/10 10:30)
サウジアラビア北部のネフド砂漠で、約9万年前と推定される現生人類(ホモ・サピエンス)の手の指の化石を発見したと、ドイツ・マックスプランク研究所などの国際研究チームが9日発表した。アフリカや地中海東部沿岸地域を除くと、年代を直接推定できた現生人類の化石で最も古いという。
現生人類はアフリカで約20万年前までに出現した後、地中海東部沿岸を通ってユーラシア大陸に進出したとみられるが、アラビア半島南端とアフリカの間の海峡を渡った可能性も指摘されている。論文は英科学誌ネイチャー・エコロジー・アンド・エボリューション電子版に掲載される。
指の化石は長さ3.2センチメートルで、石器も多数見つかった。発見場所付近は約9万年前には湖だったとみられ、カバなどの化石もあった。
これまでの研究によると、アフリカでは600万年前ごろまでに最初の人類である猿人が出現。その後進化した原人が世界各地に広がり、現生人類に進化した段階で再びアフリカから世界に進出して制覇したと考えられている。(時事)
(2018/4/10 10:30)