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[ 医療・健康・食品 ]
(2018/4/16 17:30)
武田薬品工業が買収を検討しているシャイアーは、腫瘍事業をフランスの非上場企業セルビエに24億ドル(約2570億円)で売却することに合意した。希少疾患の治療分野に業務を一段と集中させる。
16日の発表資料によると、売却する事業は急性リンパ性白血病の治療薬「オンキャスパー」や膵臓(すいぞう)がん治療薬「オニバイド」を扱い、昨年の売上高は2億6200万ドル。今回の売却益については、武田薬がシャイアーに買収案を提示するかを決定後、自社株買いに充てることをシャイアー取締役会が検討するという。武田薬は329億ポンド(約5兆円)相当の買収案を考えている。
シャイアーのフレミング・オルンスコフ最高経営責任者(CEO)は発表文で、「腫瘍事業は高い成長と利益率をもたらしてきたが、当社の長期戦略の中核ではないと結論付けた」と説明。「引き続き、さらなる価値を引き出す機会に向けてポートフォリオを検証するほか、非戦略的資産の選択的売却を通じて希少疾患分野への資源集中を進める」と述べた。
シャイアー株はロンドン時間16日午前の取引で、一時3.5%高の3732ペンス。武田薬は英国の企業買収関連法に基づき、今月25日までに提案を行うかどうかを表明しなければならない。この日はコメントを控えた。(ブルームバーグ)
(2018/4/16 17:30)