[ ICT ]
(2018/4/17 13:30)
米フェイスブックが顔のスキャンを無断で行ったとのイリノイ州のユーザーからの訴えを巡り、サンフランシスコの連邦地裁は16日、集団訴訟と認定する判断を示した。同州の数百万人のユーザーが訴訟に参加する道が開かれたことで、原告側の主張が認められれば、損害賠償額は数十億ドルに達する可能性がある。
賠償額は数十億ドル規模にも
イリノイ州法では個人の画像を無断で使用した場合、1回当たり1000-5000ドル(約10万7000-53万5000円)の罰金が科される。州法に基づきフェイスブックに損害賠償を求めるユーザーらにとって、集団訴訟を認めるジョームズ・ドナート判事の今回の判断は、大きな前進となる。また、欧州やカナダで行われているようなフェイスブックによる生体認証データの使用を制限する動きに米国でも弾みがつくことが予想される。
フェイスブックの広報担当者は裁判所の決定の内容を検討しているところだとした上で、「この訴訟には意味がないと当社は引き続き考えており、断固として争う」と電子メールで配布した資料でコメントした。
ドナート判事は決定の中で、「損害賠償額が数十億ドルに達する可能性がある」という理由から、会社側は集団訴訟ではなく、個々の訴訟で争うべきだと「考えているようだ」との見解を示した。(ブルームバーグ)
(2018/4/17 13:30)