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[ エレクトロニクス ]
(2018/5/2 14:30)
米ゼロックスのジェフ・ジェイコブソン最高経営責任者(CEO)が、他の取締役6人と共に辞任する。富士フイルムホールディングス(HD)によるゼロックス買収に反対するカール・アイカーン氏ら物言う投資家の圧力に屈する形となった。
ゼロックスの1日の発表資料によると、辞任はアイカーン氏、ダーウィン・ディーソン氏ら。投資家との和解合意の一環。退任する取締役のリストにはロバート・キーガン会長も含まれる。同社によれば、後任の会長にキース・コザ氏、新CEOにはジョン・ビセンティン氏が起用される見込み。
ディーソン氏は、ジェイコブソン氏が自らの地位を守るため株主の利益を犠牲にして富士フHDとの合意を取り交わしたと主張し、買収差し止めを求めて提訴。ニューヨークの裁判所が先週、ディーソン氏の請求を認めて買収を差し止める仮処分を下していた。アイカーン、ディーソン両氏はゼロックスの株式を合わせて約13%保有している。
発表資料によると、ゼロックスの新取締役会は直ちに会合を開き、「富士フイルムとの関係や提案されている富士フイルムとの取引の打ち切りあるいは再編」を含む選択肢を検討する。同社は、条件引き上げの可能性について富士フHDと接触したことを確認。富士フHDから引き上げの提案はまだ受けていないという。
富士フHDの広報担当者は、直ちにはコメントできないと述べた。(ブルームバーグ)
(2018/5/2 14:30)