- トップ
- 環境・エネルギーニュース
- 記事詳細
[ 環境・エネルギー ]
(2018/5/9 13:00)
石油輸出国機構(OPEC)3位の産油量を誇るイランへの米国の制裁復活がきっかけとなり、同国の原油輸出が年内に過去最高を更新する可能性がある。
トランプ米大統領は8日、2015年にイランと主要6カ国が締結した核合意から米国が離脱し、対イラン制裁を再開すると表明。イラン産原油がグローバル市場から締め出されることで、価格が押し上げられ、米国産原油の需要が増える見通しだとリポウ・オイル・アソシエーツ(米ヒューストン)のアンディ・リポウ氏が電話取材で語った。
モーニングスターの調査・商品担当ディレクター、サンディ・フィールデン氏は、米国産シェールがイラン産原油の消えた穴を完全に埋め合わせることはできないだろうと指摘。それでも価格が上昇すれば、米国産原油の生産拡大が促され、ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)と北海ブレント原油の価格差が広がると予想される。
WTIは北海ブレントに対し、6ドル近く割安な水準で既に取引されている。前年同期の価格差は2.50ドルだった。これがさらに拡大すれば、「輸出量12月までに日量250万バレルに近づき、今年の平均も200万バレルになる可能性がある」とフィールデン氏は予測する。米国勢調査局によると、3月の 輸出は平均日量約167万バレルだった。(ブルームバーグ)
(2018/5/9 13:00)