[ ICT ]
(2018/5/18 05:00)
新元号公表が2018年5月の改元1カ月前に決まったことを受け、経済界は対応を本格化させる。コンピューターシステムなどの和暦から西暦への転換は進んでおり大きな混乱は避けられそうだが、一部では準備が間に合わない可能性もある。
全国銀行協会の藤原弘治会長(みずほ銀行頭取)は17日の定例記者会見で、改元直前の元号公表となったことについて「決められた中で最善を尽くす。しっかり対応したい」と述べた。
金融機関は和暦の申込書や契約書を差し替えるほか、システム対応も必要。メガバンクなどは「大きな影響はない」としているが、「これまで想定していた2カ月前でも全部は無理だった。1カ月前と言われると、現時点でどう対応していいのか」と頭を抱える大手生保関係者もいる。
手帳業界にも影響が出そうだ。翌年用の手帳は4月から印刷を始め9月に発売するが、ある大手メーカーは「発売時期を遅らせても、新元号を記載するようにする」(幹部)と話しており、2020年版の発売時期はずれ込む可能性がある。
基本ソフト(OS)「ウィンドウズ」を販売する日本マイクロソフト(東京)は、新元号への対応を検討中だ。焦点の一つは、2文字の元号を1文字に収めて表示する「合字」の扱い。国際団体の認証が必要になるが、同社は「改元までに間に合わせるよう努力する」(広報)と述べるにとどめている。(時事)
(2018/5/18 05:00)