[ 政治・経済 ]
(2018/5/23 12:00)
トランプ大統領は中国通信機器メーカーの中興通訊(ZTE)への制裁を米政権が見直していることについて、中国の習近平国家主席への個人的な厚意によるものだと述べた。トランプ氏はその上で、同社への制裁金が恐らく13億ドル(約1440億円)になる可能性を示した。
トランプ大統領は22日にホワイトハウスで記者団に対し、「習主席がこの問題の検討を私に依頼した」と説明した。ZTEについて質問された際に中国との間でまだ取引は成立していないと述べたが、発言がZTEに限定したものなのか、より広範な貿易紛争に関するものなのかは明確でない。
大統領はZTEの事業活動を停止に追い込むことで「米企業も間違いなく打撃を受けている」とし、制裁見直しは習主席に対する「厚意」によるものだと言明。制裁見直し案には新たな取締役の任命要求や、恐らく13億ドル規模の「非常に多額の制裁金」が含まれるだろうとの「想定」を明らかにした。
同日これより先にムニューシン米財務長官は上院歳出委員会の小委員会で、ZTEへの制裁は「事業ができなくなるよう締め出す」ことが意図ではなかったと証言。同社への制裁を米商務省が見直す上では、米国の安全保障に対する脅威を念頭に置くことになると語った。
長官はまた、高度な技術に関する輸出規制を緩和する意図はトランプ政権にないと発言。「輸出規制は断じて議題にない。規制を緩めるつもりは一切ない」と述べた。(ブルームバーグ)
(2018/5/23 12:00)