[ 政治・経済 ]
(2018/5/24 16:00)
【ワシントン=時事】米各メディアによると、ニューヨークの連邦地裁は23日、トランプ大統領がツイッターで自身に批判的な利用者をブロック(閲覧拒否)することは憲法違反に当たるとする判決を下した。大統領や他の政府高官のツイッターアカウントを「公的な討論の場」と見なし、ブロックは憲法で保障された言論の自由を侵害すると認定した。
ニューヨーク・タイムズ紙(電子版)によれば、提訴したのはツイッターでトランプ氏にブロックされた大学教授やコメディー作家ら。原告に加わったコロンビア大の研究所は、判決を受け「新しいコミュニケーションの場における政府の検閲に、言論の自由の核心を適用した」と歓迎する声明を出した。
ただ、判決はトランプ氏にブロックの解除を命じてはいないという。ロイター通信によると、訴訟で政府側を代表した司法省は「判決には同意できず、次のステップを検討している」として、上訴の構えを示した。
トランプ氏は、大統領就任前から利用しているツイッターの個人アカウントに、5200万人以上のフォロワーを持つ。最近では米朝首脳会談が6月12日にシンガポールで開かれると投稿するなど、政府機関による公式発表より先に、ツイッターを通じて重要決定を明らかにすることも多い。
また、政権に批判的なメディアと野党への攻撃や、意に沿わない政府高官に対する批判にもツイッターを多用。批判的な返信をした投稿者を次々とブロックしているとみられるが、その人数は明らかでない。
(2018/5/24 16:00)