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[ 環境・エネルギー ]
(2018/5/31 14:00)
【リオデジャネイロ、サンパウロ・ロイターES=時事】ブラジル石油産業の労働者が30日、72時間ストに突入し、製油所や石油掘削リグなどで操業が停止した。同国ではディーゼル燃料価格の高騰に抗議する全国的なトラック運転手のストが1週間以上続き、国内経済に影響が出ており、石油業界のストはテメル政権にとってさらなる打撃になる。
国営石油ペトロブラスの変更を求める労働者のストは、同社にとって新たな課題となる。同社株は政治的な介入により投資家に焦点を当てた最近の方針が撤回されるとの懸念が広がり、2週間で約30%下落した。
ロイター通信は29日夜、テメル大統領が運転手ストの収束に向け、ペトロブラスによる市場価格に基づく価格政策の廃止を検討してきたと報じた。ただ、30日朝には大統領府がペトロブラスによる現行の価格政策を維持するとの声明を発表した。
ブラジル労働最高裁判所は29日、石油ストは違法との判断を下した。ただ、国内最大の石油産業労組、全国石油労働者連盟(FUP)の幹部は30日、その旨を通知されておらず、ストを実行する方針だと語った。
FUPによると、マナウスからリオデジャネイロに至る10カ所の製油所で労働者が職場を離脱。潤滑油、窒素、シェールガス生産にかかわる工場やスアペ、パラナグアの港湾でも労働者が職場を離れた。
労組は「組合員は終了期限を設けずにストを宣言することを既に承認した」と説明したが、詳細は明らかにしなかった。
(2018/5/31 14:00)