- トップ
- 環境・エネルギーニュース
- 記事詳細
[ 環境・エネルギー ]
(2018/6/3 13:00)
【ブリュッセル=時事】欧州連合(EU)はストローなど一部の使い捨てプラスチック製品の流通禁止に踏み切る。海洋ごみの85%を占め、深刻な海洋汚染の原因となっているプラスチックの使用を抑制する。欧州委員会はこのほど規制案を発表し、2019年5月までに欧州議会とEU加盟国の承認を得ることを目指している。
対象はスプーン、フォーク、ナイフ、皿、ストローのほか、軸の素材がプラスチックの綿棒や風船を結び付ける棒など。別の素材を使った代替品に切り替えるよう義務付ける。海辺のごみの27%を占めるとされる釣り具は、メーカーにごみの収集費用を負担させる。
EU加盟国に対しては、25年までにペットボトルの回収率を90%に高めるよう要請。プラスチック製の食品容器やコップは無料提供を禁じるよう促す。
欧州委幹部は「プラスチックは素晴らしいものだが、もっと責任を持って使う必要がある」と指摘。新たな規制案への理解を求めた。
欧州委は1月、30年までにEU域内で生産するプラスチック包装を全てリサイクル可能にする目標などを盛り込んだ計画を発表。今回の規制案はその一環で、二酸化炭素(CO2)の排出を340万トン抑制し、30年までに環境被害に伴うコストを220億ユーロ(約2.8兆円)削減できると見込んでいる。
(2018/6/3 13:00)