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[ 環境・エネルギー ]
(2018/6/20 17:30)
イランのザンギャネ石油相は、22日のウィーンでの石油輸出国機構(OPEC)総会を控えて、エネルギー需要を満たすために主要産油国が小規模な増産を行うという妥協の可能性を拒否し、OPECの盟主であるサウジアラビアと総会での衝突は避けられない情勢だ。
ザンギャネ石油相は19日にウィーンに到着した際に記者団に対し、「われわれが今回の総会で合意に達することができるとは考えていない」と述べ、2011年以降で初めて総会が合意のないまま閉幕する可能性を示唆した。
OPECと非OPECの主要産油国が16年末に日量180万バレルの協調減産に合意して以後、北海原油代表油種のブレント相場は約75%上昇し、一時1バレル=80ドル台を回復した。トランプ米大統領から圧力を受けるサウジは、年後半に「小規模」な増産を実施し、減産を一部解除したい意向。OPECと共に減産に参加するロシアは、日量150万バレルの増産を求めている。
これに対しイランはこれまで、一部のOPEC当局者の間で非公式に検討されている日量30万-60万バレルの下期増産という妥協案を含めて、いかなる増産も拒否する姿勢を示してきた。ザンギャネ石油相は19日に記者団に対し、「必要はない」と発言。「OPECは独立した機関であり、トランプ大統領から指図は受けない。OPECは米エネルギー省の部局ではない」と語った。(ブルームバーグ)
(2018/6/20 17:30)