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[ エレクトロニクス ]
(2018/7/4 13:30)
トランプ政権は中国の通信機器メーカー、中興通訊(ZTE)の米国内での一部業務活動の暫定的な再開を認めた。また、ZTEによる米国製半導体・部品の購入を7年間禁止する制裁措置の解除も検討している。ブルームバーグ・ニュースが文書を入手した。
米商務省産業安全保障局の承認は7月2日から8月1日まで有効。恒久的な命令がいつ下されるかは直ちに明白ではないが、事情に詳しい関係者1人によると、ZTEは8月1日までに米国側の要求に応じる見通し。
3日の中国・深圳市場で、ZTEの株価は約1年ぶりに値幅制限いっぱいの10%高となった。香港市場では7.6%上げた。
当局の承認によりZTEは、制裁措置が発動された4月15日以前に結ばれた契約での既存ネットワーク・機器のサポートが可能となった。
トランプ大統領は5月、中国の習近平国家主席への個人的な配慮によりZTE制裁を見直すと述べ、従来の方針を転換。トランプ政権は同月、13億ドル(約1440億円)の罰金支払いや経営陣刷新などを条件に事業継続を認めると発表した。
先週、ZTEは取締役全員の退任と新会長指名を発表し、制裁解除の条件履行へと大きく前進した。また米商務省当局者は6月22日、ZTEがエスクロー勘定への4億ドルの入金により最後のハードルのクリアに近付いていると述べた。
ZTEの新たな経営陣は今後、電話会社や法人顧客の信頼回復に努める必要がある。また制裁措置発動以来、同社は少なくとも30億ドルの損失を被ったとみられるという。
一方、米議会では超党派グループが引き続き、ZTEが米国家安全保障を脅かし得ると懸念しており、制裁再開を目指す法案成立に取り組んでいる。(ブルームバーグ)
(2018/7/4 13:30)