[ 政治・経済 ]
(2018/7/25 15:00)
中国政府が航空各社に同国の主張を反映してウェブサイト上の台湾表記を変更するよう求めていた問題で、米航空4社はこれに応じる方針だ。事情に詳しい関係者が明らかにした。
非公開情報だとして匿名を条件に話した関係者によると、アメリカン航空グループとデルタ航空、ユナイテッド・コンチネンタル・ホールディングス、ハワイアン・ホールディングスの4社が一両日中に台湾の表記変更を始める。
4社はもともと、中国が設定した期限の今月25日までに米中両政府が交渉で解決することを望んでいた。カンタス航空やエールフランスKLM、ルフトハンザ航空など他社は既に中国の求めに応じている。
中国民用航空局は今年4月、中国と香港、台湾を同列に扱うべきではなく、台湾を「中国台湾」または「中国台湾地区」と表記する必要があるとの書簡を外国の航空会社40社余りに送付していた。また、地図上で台湾を中国本土と同じ色で示さなければならないとし、航空会社のウェブサイトは台湾を東南アジアなど他の区分に入れることはできないと説明した。
民用航空局は25日、米航空各社の計画に関して現時点でコメントはないと回答。中国外務省の耿爽報道官は24日の定例記者会見で、米政府が関連企業に「一つの中国」の原則に従い、できるだけ早期にウェブサイトで修正を加えるよう促すことを希望すると話した。
ハワイアン・ホールディングスのピーター・イングラム最高経営責任者(CEO)は24日の電話取材で、「われわれは大掛かりな国際業務を行っている企業であり、各地の規制に対応する必要がある」と話した。
アメリカン航空とデルタ、ユナイテッドはいずれもコメントを控えた。米航空各社による中国の要求受け入れについてはロイター通信が先に報じていた。(ブルームバーグ)
(2018/7/25 15:00)