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[ 自動車・輸送機 ]
(2018/7/26 14:30)
全米2位の自動車メーカー、フォード・モーターは25日、今後数年続くコストのかさむ再編に着手すると投資家に警告した。この日はゼネラル・モーターズ(GM)とフィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)に続き、フォードも2018年の利益見通しを下方修正し、業界にとって悪い1日となった。フォードの株価は時間外取引で下落した。
フォードは今後3-5年で110億ドル(約1兆2200億円)の再編費用を計上する予定であることを明らかにした。新鮮味に欠けるアジアでの製品ラインアップと欧州の排ガス規制順守のためのコスト負担が影響し、4-6月(第2四半期)は両地域の損益が赤字に転じた。これらの部門が抱える困難な問題が、今年の利益見通し引き下げという決定を同社に促す一因となった。
フォードは今年通期の調整後1株利益が最低1.30ドルまで減少すると予想し、最大1.70ドルとしていた従来の見通しを下方修正した。同社の株価は通常取引終了後の時間外取引で一時5.1%安となった。年初来では25日の通常取引終了までに16%下落している。
同社のアジア・太平洋および欧州部門は4-6月に合わせて4億6700万ドルの損失を計上し、前年同期に黒字だった損益が赤字に転落した。ボブ・シャンクス最高財務責任者(CFO)は「われわれが可能な部分で不採算資産のリターンを引き上げるため、チームとして難しい決断を行いつつある」と発表資料で述べた。
「フォーカス」と「エスコート」を含む主力モデルが新鮮味を欠くことが売り上げを圧迫した中国では、今年上期に販売が25%減少した。これらの車種については、モデルチェンジした新型を年内に投入する。
シャンクスCFOによれば、中国の対米報復関税に伴うフォードのコスト負担は4-6月に約5000万ドルに上り、通期では2億-3億ドルに膨らむ可能性がある。(ブルームバーグ)
(2018/7/26 14:30)