[ 政治・経済 ]
(2018/8/8 14:30)
【ベルリン=時事】ドイツ政府は、欧州連合(EU)外の投資家によるインフラ・防衛・ハイテクなど重要分野の独企業買収に関する規制を一段と強化する方針だ。中国の影響力拡大や技術流出を警戒した措置で、年内にも実施する。ウェルト紙(電子版)が7日に報じた。
独政府は昨年に規制を強化したばかり。1日には、中国企業による独精密機械メーカー買収を阻止した。
現在、EU外の投資家による重要企業への出資比率が25%以上になる場合、独政府は安全保障上の懸念などを理由に拒否できる。検討中の法案では、この基準を15%に引き下げる。
メルケル首相が繰り返し多数の企業幹部と訪中するなど、独中の経済関係は良好だった。しかし、独政府による買収阻止に中国が懸念を示し、蜜月に変化の兆しも出てきた。
会計事務所EYによると、中国による独企業の買収・出資額は昨年137億ドル弱(約1兆5000億円)と、5年で約9倍に増加した。
(2018/8/8 14:30)