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[ 科学技術・大学 ]
(2018/8/13 07:30)
【ワシントン=時事】米航空宇宙局(NASA)の太陽探査機「パーカー・ソーラー・プローブ」が日本時間の12日午後4時31分、南部フロリダ州ケープカナベラル空軍基地から打ち上げられた。過去のどの探査機よりも太陽に接近し、太陽を薄く包む高温のガス「コロナ」を通過。高速で噴き出る粒子「太陽風」などを観測する。
3段式ロケットに積載された探査機は、小型車ほどの大きさで、重さ約635キログラム。太陽周辺の軌道を7年間で24周し、太陽表面から600万キロメートル余りにまで接近する。順調なら11月に最初の接近が見込まれる。
太陽探査機開発で最大の課題は、100万度Cを超えるコロナの高温対策だ。探査機の表面も1400度Cの熱にさらされるが、積載する観測機器などは厚さ11センチメートルの特殊な断熱シールドに囲まれ、30度C程度に保たれるという。
探査機を通じ、通信衛星に異常をもたらす大爆発現象「太陽フレア」などの詳しい観測が期待されている。計画に携わったジョンズ・ホプキンス大応用物理学研究所のニッキー・フォックス氏は「探査機が軌道を周回するごとに、われわれは何十年も調査を望んでいた太陽の構造に関する知見を得る」と意義を強調した。
打ち上げは当初、11日未明(日本時間同日午後)に予定されていたが、技術的問題により1日延期されていた。
Why Won't it Melt? How NASA's Solar Probe will Survive the Sun
(2018/8/13 07:30)