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[ エレクトロニクス ]
(2018/8/18 09:30)
高性能ゲーム機に搭載されるコンピューター・グラフィックス用半導体(GPU)製造で最大手の米エヌビディアが示した8-10月(第3四半期)の売上高見通しは市場予想を下回った。仮想通貨のマイナー(採掘者)が利用する半導体の需要が予想以上に落ち込み、売上高の伸びを抑えたと説明した。
16日の発表資料によると、8-10月の売上高は32億5000万ドル(約3600億円)の上下2%になる見通し。ブルームバーグ集計のアナリスト予想平均は33億5000万ドルだった。
ビットコインなどの仮想通貨のマイニングはグラフィックス用半導体の需要急増に寄与していた。このタイプの半導体は複数の細かい計算を同時にこなすのに優れており、マイニングに適した能力を持つ。こうしたグラフィックス用半導体は供給不足に陥り、価格は主要ユーザーのゲーム向けで上昇していた。
エヌビディアは5-7月(第2四半期)に仮想通貨マイニング向け半導体売上高を約1億ドルと予想していたが、実際には1800万ドルにとどまった。同社は将来的にこうした顧客からの収入がなくなると見込んでいる。
大型ビジネスのように見えた事業の突然の崩壊に投資家はとまどいを示している。3カ月前に同社は、2-4月(第1四半期)のマイニング向け売上高が2億8900万ドルになったと説明していた。ただ需要は急速に縮小しており、7割近い落ち込みを示す可能性があるとしていたが、結果的にそうした予想も高過ぎた。
ただ、5-7月のゲーム関連事業の売上高は52%増の18億ドル、データセンター事業の売上高は83%増の7億6000万ドルとなり、いずれもアナリスト予想を上回った。
5-7月期の利益は11億ドル(1株当たり1.76ドル)となり、前年同期の5億8300万ドル(同92セント)から増加。売上高は過去最高の31億2000万ドルに急増。アナリスト予想は31億1000万ドルだった。(ブルームバーグ)
(2018/8/18 09:30)