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[ 科学技術・大学 ]
(2018/8/25 07:30)
【ワシントン=時事】米航空宇宙局(NASA)は、月面の極地周辺に凍結した水が観測されたと発表した。これまでの観測でも月面に氷が存在する可能性を示すデータはあったが、直接観測されたのは初めてという。
米国のハワイ大とブラウン大、NASAのエームズ研究センターのチームが協力し、インドの宇宙研究機関が打ち上げた月探査機「チャンドラヤーン1号」の観測データを分析した。
NASAのブライデンスタイン局長は、21日のロイターテレビで「月面に数千億トンの氷があることが分かっている」と指摘した。月面に十分な量の利用可能な水があれば、米国が再開を目指す有人での月面探査に弾みがつくだけでなく、将来の月面長期滞在への展望も開けそうだ。
観測された氷の大半は、極地に近いクレーターの影にまばらに散らばっている。日光が差し込まないため、気温は最高でも氷点下157度。南極の氷がクレーターに集まっているのに対し、北極の氷はより広範囲に点在しているという。
NASAの研究者はロイター通信に、利用可能な水を容易に抽出できるかどうかはっきりせず、いずれは月表面の複数の場所で探査する必要があると語った。
(2018/8/25 07:30)