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[ 医療・健康・食品 ]
(2018/9/8 07:00)
北海道地震による停電が酪農事業に悪影響を及ぼしている。農林水産省によると、自家発電設備がなければ、搾乳機を使えず、保管していた殺菌前の牛乳「生乳」も冷却できないため廃棄されているという。同省は実態把握を急ぐとともに、経済産業省を通じ早期の電力復旧を働き掛ける。
農水省によると、道内には生乳を殺菌し、パックに牛乳を詰めて出荷する工場が40カ所弱あるが、7日午前9時半時点で7割は操業を停止したままだった。
地震に先立つ台風21号の到来で、今月上旬に北海道から本州に運ぶ予定だった生乳の輸送船が欠航した。このため、乳業メーカーなどの本州工場の生乳貯蔵量が減っていただけに、「操業中止が長引けば本州の牛乳の需給も逼迫(ひっぱく)する可能性がある」(農水省牛乳乳製品課)という。
斎藤健農水相は7日の閣議後の記者会見で、牛乳について「(2学期が始まった)学校給食用に優先的に供給する」と表明。今後に関しては「電力さえ通れば急速に事態は回復していくと思う」と語った。(時事)
(2018/9/8 07:00)