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(2018/9/9 23:30)
北海道胆振東部地震による道内全域の停電は9日、ほぼ解消された。しかし、電力の安定供給に不可欠な北海道電力最大の火力発電所、苫東厚真発電所(厚真町)の完全復旧は1週間以上かかるとみられる。経済産業省は同日、同社に具体的な復旧の見通しを一両日中に報告するよう指示。綱渡りの状態が続く中、節電期間が長期化する可能性がある。
北海道電は需給がひっ迫した場合に備え、計画停電を準備。道内を60グループに分け、1回2時間、その地域の電気を止める。実施する場合は2日前に通知することになっており、世耕弘成経産相は9日の記者会見で「11日までは予定していない」と述べた。
経産省の推計では、9日の道内節電規模は全体で9・9%ほど。企業活動が再開する週明けに需要が急増する可能性があり、安倍晋三首相は同日、道内の一般家庭・企業に2割の節電をあらためて要請した。
節電はタービンなどが損傷した苫東厚真発電が復旧するまでの間、平日の昼間が対象。北海道電は老朽火力発電所や水力発電所などを再稼働させ、9日時点で最大約350万キロワットの供給力を確保したが、9月初旬の平日の最大需要383万キロワットには届いていない。(時事)
(2018/9/9 23:30)