[ オピニオン ]
(2018/10/16 05:00)
「NY」のロゴマークでおなじみのニューヨークヤンキース。そのベースボールキャップのお値段、4万7000円也。イタリアの高級ブランド、グッチとのコラボレーション商品だ。
高級ブランドのみならずファッションのカジュアル化は数年前からの傾向だが、スポーツ要素も取り込んでその流れが加速している。
日本の職場でもカジュアル化が顕著だ。夏の軽装「クールビズ」は言わずもがな。伊藤忠商事は毎週水・金曜日を「脱スーツ・デー」に定め、パナソニックはジーンズやスニーカーでの勤務を解禁した。
ファッション分野だけに留まらない。自動車では売れ筋が「セダン」から「スポーツ多目的車(SUV)」にシフトしている。ただ、グッチのNYキャップが示すようにカジュアル化は必ずしも低価格化や没個性につながらない。ファッション通販サイト「ゾゾタウン」を運営するZOZO(ゾゾ)はオーダーメードでジーンズやTシャツの販売を始めた。
SUBARU(スバル)会長の吉永泰之さんは「人類がカジュアル化している」と一過性でない変化とみる。堅苦しくない、動きやすいといったカジュアルの基本にどんな付加価値を付けていくか。メーカーの腕の見せどころだ。
(2018/10/16 05:00)