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[ 科学技術・大学 ]
(2018/10/22 12:00)
南米アマゾン川などに生息する淡水魚のピラニアのように、他の魚を襲ったとみられる海水魚の化石が、ドイツ南部バイエルン州の約1億5200万年前(ジュラ紀後期)の地層から発見された。同州のジュラ博物館などの研究チームが新属新種に分類し、21日までに米科学誌カレント・バイオロジー電子版に発表した。
この魚は全長が9センチメートル程度。熱帯の浅い海に生息し、自分より大きな魚を襲い、ひれなどを食いちぎっていたとみられる。シーラカンスなどを除く硬骨魚類では、最古の肉食魚化石になるという。同年代の地層からは、ひれを食われたらしい痕跡のある別種の魚の化石も見つかった。
研究チームによると、魚のひれは失われても再生するため、こうした肉食魚にとっては餌に困ることがない。ピラニアとは時代が大きく異なり、淡水と海水という環境の違いもあるが、似たような姿、生態に進化することがある顕著な例だという。(時事)
(2018/10/22 12:00)