[ オピニオン ]
(2018/11/20 05:00)
新たな商談相手を見つけたり協力関係を築いたり、見本市は貴重な機会を提供してくれる。ただ海外展に出したはいいが、市場開拓や知名度向上につなげにくい例も。コツは何か。
空圧機器などを手がけるCKDは、世界最大の産業総合見本市、ドイツの「ハノーバーメッセ」に2017年、18年と出展した。その結果、「日本の常識は向こうで通じないし、何より事前準備が大事だと痛感した」と、販売促進部部長の水野純一さんは振り返る。
国内展での来場者は情報収集が主な目的だが、欧州は商談中心。事前の情報収集もしっかり行う。1年目はまず会社を知ってもらおうと幅広い製品を並べた。2年目は食品、自動車、IoT(モノのインターネット)向けに製品を絞り込み、プレス向けやウェブでの情報提供も行ったところ、商談やメディア取材がぐっと増えたという。
予想外だったのは、こうした経験が国内の展示会に生かされたこと。「展示が洗練されてきたね、と来場者に言われるようになった」と水野さん。
国際競争やデジタル化が進む中で、連携や協力がカギを握る時代。とくに海外の見本市では、パートナー候補として来場者の目を惹きつけるよう、より入念に準備を進めたい。
(2018/11/20 05:00)