[ オピニオン ]
(2018/11/28 05:00)
2025年国際博覧会(万博)の開催地が大阪市で決まった。大阪で生まれ育ち、仕事の勤務地も関西一筋できた者としては、決選投票でロシアを制し大阪が選ばれた瞬間は興奮した。
大阪で製造業を営む中小経営者に万博決定の感想を求めると「大阪が世界から注目されるのは誇らしい。ただ当社の事業とはあまり関係ないので…」と冷静な答えが返ってきた。
今回の万博は約2兆円の経済波及効果が語られる。開催場所や期間、テーマこそ決まっているものの、中身はこれから。地元企業もどう関わるのか、ピンときていないのが実感だろう。
「万博のテーマである『いのち輝く未来社会』に向けた解決モデルを世界に提示する絶好の機会でもある」。大阪出身でノーベル医学・生理学賞を受賞した京都大学の山中伸弥教授は、京大iPS細胞研究所の公式ツイッターでこうコメントした。
おもしろい事に対し首をつっこみたがる関西特有の「いっちょかみ」精神を万博でも発揮できるか。大阪で中小企業支援を行うコンサルタントは「下請け的な中小企業でも、万博までに世界へ発信できる新製品を開発するといった目標を持てばいい」と訴える。万博を起爆剤に、発奮する人が多く出てきてほしい。
(2018/11/28 05:00)