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【電子版】墜落のインドネシア機、失速警報装置が離陸後から作動 レコーダー解析

(2018/11/28 21:30)

  • インドネシアのライオン航空機墜落事故の予備調査結果について説明する国家運輸安全委員会の調査官(28日、ジャカルタ=EPA時事)

AOAセンサー、左右で20度ズレ「飛ばすべきでなかった」

【ジャカルタ=時事】インドネシアの格安航空会社ライオン航空のJT610便(ボーイング737MAX8)がジャワ島北部沖に墜落した事故から29日で発生1カ月となるのを前に、国家運輸安全委員会は28日、予備調査の結果を発表した。事故機は前日から複数の機能障害が生じており、同委の調査官は「飛ばせる状態ではなかった」との見解を示した。

 調査官によると、海から回収したフライトレコーダーを解析したところ、同機は、主翼が受ける気流の角度を測るセンサーが左右で20度ずれており、失速警報装置が離陸後常に作動していた。

 不具合は直前のフライトでも起きており、失速警報装置の作動に加え、速度計の不一致や操縦の不良が発生。この時は無事に飛行を終えたものの、機長は異常事態を宣言していた。

 問題のセンサーは直前のフライト前に交換されたばかりだった。ライオン航空は整備点検で不具合が解消されたため事故機を飛ばしたとされるが、センサーの異常が事故の誘因となった可能性があり、調査官は「飛行に適しておらず、直前のフライトも中止すべきだった」と指摘した。

 JT610便は10月29日朝、乗客・乗員189人を乗せて首都ジャカルタ近郊のスカルノハッタ空港を離陸したが、十数分後に墜落。生存者はおらず、ボイスレコーダーはまだ見つかっていない。

(2018/11/28 21:30)

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