[ ICT ]
(2018/12/7 07:00)
ソフトバンクグループの携帯電話サービスで発生した全国的な通信障害について、同社はエリクソン社製のソフトウエアの異常が原因だったと発表した。
全国の契約者をカバーする東京センターと大阪センターに配置してあるパケット交換機全台数で、エリクソン社製のソフトに午後1時39分ごろ異常が発生。ソフトを旧バージョンに戻すことで復旧したとしている。
通信障害の発生は午後1時39分ごろから午後6時4分ごろまでで、同社の格安スマホブランド 「ワイモバイル」でも同様の障害が発生した。ソフトバンクによると、同ソフトは9カ月前から運用しており、同様の異常はエリクソン社製通信設備を使用する海外11カ国の通信事業者でも、ほぼ同時刻に発生したとエリクソンから報告を受けているという。
ネットサービスの障害情報を提供するダウンディテクターUKによると、テレフォニカの英携帯電話部門O2の顧客に問題が生じ始めたのは、現地時間6日午前4時45分(日本時間同日午後1時45分)ごろで、4500件を超える障害の報告があった。O2の通信網を使っているロンドンの輸送情報システムも影響を受けた。
テスコ・モバイルやスカイ、トークトークなど、O2の通信網を利用している携帯電話サービス会社もデータ接続の問題が起きたと報告。同社のソフト不具合については、英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が最初に報じていた。
ソフトバンクの通信障害は、国内通信子会社の新規株式公開(IPO)で購入希望の申し出を受け付けるブックビルディングを実施している最中だった。電気通信事業者協会のウェブサイトによると、9月時点のソフトバンクとワイモバイルの契約数は4043万8100件でNTTドコモとKDDIに次ぐ規模。
ソフトバンクは、エリクソンと共同で徹底した再発防止に取り組むとしている。(ブルームバーグ)
(2018/12/7 07:00)