[ ICT ]
(2018/12/8 11:00)
【ニューヨーク=時事】カナダ当局が米国の要請を受け、中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の孟晩舟・副会長兼最高財務責任者(CFO)を逮捕した事件で、孟氏は7日、保釈をめぐる審理のためカナダ西部バンクーバーの裁判所に出廷した。審理では、イランとの取引に絡む詐欺容疑で孟氏に対する逮捕状が米国で出ていることが明らかになった。カナダ公共放送CBCなどが伝えた。
孟氏は2009~14年、香港に拠点を置く会社「スカイコム」を利用し、イランと取引していたとされる。米当局は「スカイコムはファーウェイ(と同体)」と見ているが、孟氏は米国の対イラン制裁を逃れるため、複数の金融機関に対し、両社の関係を偽った詐欺の疑いがあるという。ロイター通信によると、逮捕状は8月にニューヨークの裁判所が出した。
孟氏側の保釈申請に対し、カナダ検察は逃亡の恐れがあるとして、保釈を認めないよう訴えた。
孟氏は1日にバンクーバーで逮捕された。米国が身柄の引き渡しを求める一方、中国は孟氏の釈放を求めており、貿易をめぐり対立する米中間の新たな火種になるとの警戒感が強まっている。
(2018/12/8 11:00)