[ ICT ]
(2018/12/21 12:30)
中国の情報機関である国家安全省のために活動しているハッカーらが米ヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)とIBMのネットワークに不正侵入したとの報道に関して、IBMは20日、ハッカーが企業および顧客の「機密」情報を入手した証拠はないと述べた。
IBM広報のエド・バービニ氏は「IBMは報じられた攻撃を承知しているが、常に進化している脅威から当社と顧客を守るための継続的な取り組みの一環として、世界中で幅広い対策を既に講じている」と説明。「当社は顧客データの管理責任を非常に重視しており、今回の脅威でIBMや顧客の機密データが不正にアクセスされたことを示す証拠はない」とした。
米司法省はこの日、多くの企業から知的財産などのデータを盗むスパイ行為を約10年にわたり続けたとして、中国人2人を起訴したと発表した。企業秘密の盗難は、米中摩擦緩和に向けた取り組みで大きな争点の1つとなっている。
HPEの広報担当者は電子メールで「顧客データの安全確保は当社の最優先課題だ。今回の起訴に関する詳細についてはコメントしかねる」とし、マネージドサービスプロバイダー(MSP)部門は2017年にDXCテクノロジーに売却したと付け加えた。
DXCは発表資料で、司法省の措置は承知しているとした上で、「具体的なサイバー空間の出来事や脅威をもたらす当事者の報道についてコメントはしない」と説明した。(ブルームバーグ)
(2018/12/21 12:30)