[ オピニオン ]
(2019/1/15 05:00)
いささか旧聞に属するが、各メディアによる年末恒例「今年の10大ニュース」を見て、毎年もやもやしながら年を越す。大半の出来事が下期に集中しているのだ。時間がたって記憶や印象が薄れたり、その事象がそのまま続いたり、理由は多々あるが、昨年もやっぱりそうだった。
年が明け、今年の注目点の解説がかまびすしい。夏の参院選や秋の消費増税、ラグビーワールドカップ日本大会など大きな出来事は下期に集中しそう。
試しに過去30年の某通信社の10大ニュースを見返してみた。詳しくは書ききれないので省くが、例えば1月から3月くらいまでだと、年に1点入っているかどうか。上位にあったのは1991年の湾岸戦争勃発、95年の阪神・淡路大震災と地下鉄サリン事件、そして2011年の東日本大震災と暗い話ばかり。
過去30年で、1月に入ってすぐの事象が年間ニュースの圧倒的1位になった年がある。89年の「平成スタート」だ。89年はバブルまっただ中でベルリンの壁崩壊など大きなニュースもあったが、「昭和」が終わった衝撃は大きかった。
今年5月、元号が改まる。30年前と趣は異なるが、一応は上期の明るい話題として年末に振り返られる1年であってほしい。
(2019/1/15 05:00)