[ 政治・経済 ]
(2019/1/21 12:30)
トランプ米政権は国家安全保障上の懸念を理由に、中国の国有通信関連会社の米国内での業務を大幅に制限することにつながる大統領令を準備している。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。
大統領令では華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)や中興通訊(ZTE)などの社名は挙げず、これら企業による米国内での販売を全面的には禁止しないが、中国を含む対立関係にある国々と関連のある企業の製品やこれら企業による購入について、商務省により大きな審査権限を与える内容になると関係者1人は話した。
華為は第5世代通信(5G)移動通信で世界のリーダーとなることを目指しているが、多くの米当局者は、中国が西側諸国の政府や企業から情報を盗むことに華為製品を利用する可能性を懸念している。華為の幹部は同社が中国政府に支配されているとの指摘やスパイ活動への関与を否定している。
大統領令の案は来月にもトランプ氏に提示される可能性があると、協議に詳しい関係者1人が匿名を条件に語った。同関係者が示した概要によると、どの企業・製品を調べるかについては商務省に裁量が与えられる。
ホワイトハウスの国家安全保障会議のギャレット・マーキス報道官は「5Gやその他通信インフラの配備に伴うリスクを軽減するため、米国は政府を挙げて同盟国や同じ考えを持つパートナーと協力している。通信ネットワークはわれわれの社会のバックボーンであり、現代生活のあらゆる側面を支えている。米国はわれわれのネットワークが安全で信頼できるようにする」とコメントした。大統領令が準備されているかどうかについては確認しなかった。(ブルームバーグ)
(2019/1/21 12:30)