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[ 自動車・輸送機 ]
(2019/2/4 05:00)
【ソウル=ロイター時事】世界最大の造船グループである韓国の現代重工業は、同2位の韓国・大宇造船海洋を株式交換方式で買収すると発表した。世界市場でシェア20%以上を持つ巨大企業が誕生する。
造船業界は世界経済低迷の影響から回復しつつある。低迷期には多額の損失を計上、大規模な人員削減を実施した。大宇造船は2017年に26億ドル規模の救済を受けている。
大宇造船は現在、株式の55.7%を政府系金融機関の韓国産業銀行(KDB)が保有。KDBは保有株を売却し、サムスン重工業を含む国内の造船大手3社を2社に再編することを目指す考えを示していた。
会見したKDBのイ・ドンゴル会長は、2大造船会社の統合により競争と余剰生産能力が緩和されると指摘。「中国やシンガポールの新興企業の脅威が増す中、(買収により)大宇の根本的な競争力が高まる」との見方を示した。現代によると、大宇はKDBと現代から2兆5000億ウォン(約22億5000万ドル)の流動性支援を受ける。
KDBは、サムスン重工業にも大宇の買収に関心がないか打診する考えを示した。サムスン重工業は、KDBから打診を受けたが、検討が必要だとコメントした。
KDBの保有株は、1月31日終値ベースで2兆2000億ウォン相当。アナリストは割高感があると指摘している。
現代重工業の労組は、雇用が脅かされるとして買収に抗議。昨年の賃金協定に関する採決を延期する方針を示した。KDBのイ会長は、統合後の人員削減はないとしている。
(2019/2/4 05:00)