【電子版】イスラエル、無人探査機「ベレシート」打ち上げ 民間主導で月面着陸へ

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  米フロリダ州ケープカナベラル空軍基地からスペースＸのロケットで打ち上げられるイスラエルの無人月面探査機「ベレシート」（21日、スペースXのライブ動画から）

【エルサレム＝ワシントン時事】イスラエルの民間主導で開発された無人月面探査機「ベレシート」が米東部時間の21日午後8時45分（日本時間22日午前10時45分）、フロリダ州のケープカナベラル空軍基地から打ち上げられた。月面着陸に成功すれば、民間の探査機としては初めての事例になる。

　ヘブライ語で聖書の創世記を意味するベレシートは、イスラエルの民間団体「スペースIL」が同国国営の航空企業IAIの協力を得て製造した。月面には順調にいけば4月11日に着陸、磁場に関する調査などを行う計画だ。

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  イスラエルの民間団体「スペースIL」主導で開発された無人月面探査機（18年12月、テルアビブ近郊＝AFP時事）

　世界でこれまでに月面探査機の着陸に成功させたのは旧ソ連、米国、中国の3カ国。ただ、ベレシートの製造コストは1億ドル（約110億円）程度と従来の月面探査機より圧倒的に低価格で、そのほとんどを民間からの寄付で調達した。

　イスラエルは近年、ハイテク産業の発展がめざましい。ベレシートが月面着陸を果たせば、技術力の高さを内外に示す大きなアピール材料になる。スペースILのアンテビー最高経営責任者は「成功により、イスラエルは非常に誇りある国家になるだろう」と述べた。