【電子版】トヨタ幹部、合意なき離脱なら「英生産車種の拡大は困難」 英紙報道

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  トヨタ・モーター・マニュファクチャリングUKのバーナストン工場（同社提供）

【ロンドン＝時事】トヨタ自動車のルロワ副社長は、英国が何の取り決めもないまま欧州連合（EU）を離脱すれば、英中部バーナストン工場で生産する車種を拡大するのが難しくなるとの見解を示した。英紙フィナンシャル・タイムズ（電子版）が5日報じた。

　ルロワ副社長は離脱後に英国とEUの貿易に関税が課されれば、「別の車種の導入を検討するのが極めて込み入ったことになりそうだ」と指摘。大きな混乱が予想される「合意なき離脱」になっても、「現時点では英国から撤退して生産をやめる計画はない」としつつも、英工場の競争力を確保する上で障害になると懸念した。トヨタは英国内で約3000人を雇用し、「カローラ」を生産している。

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  BMWのオックスフォード工場（16年9月、オックスフォード＝ブルームバーグ）

BMW、英国外に「ミニ」生産移転も

　一方、英スカイニューズ・テレビによると、ドイツ高級車大手BMW幹部は「合意なき離脱」の場合、傘下の小型車ブランド「ミニ」の生産を英国から国外に移すことを「検討する必要がある」と発言。英自動車産業は、離脱に伴うビジネス環境の変化で大きな打撃を受ける可能性があると警鐘を鳴らした。

　ホンダは先月、英国での乗用車生産を2021年で終了すると発表。日産自動車も、スポーツ多目的車（SUV）「エクストレイル」の次期モデルを英工場で生産する計画を撤回した。