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[ 科学技術・大学 ]
(2019/3/31 05:00)
国内最古となる約25億年前の岩が島根県津和野町で見つかったと、広島大大学院理学研究科の早坂康隆准教授(地質学)らの研究グループが29日までに発表した。早坂准教授は「日本列島の形成過程をひもとく貴重な資料」と話している。
発見されたのは、地殻の中に入り込んだマグマが冷えて固まった後、さらに熱で変成した「花こう片麻岩」。2017年に同町部栄地区の林道脇などで岩の一部を採取し、ウランや鉛の成分比率から年代を測定した。
日本列島がアジア大陸の一部だった時代に、断層活動によって500キロメートルずれ動いた結果、現在の位置に達したことを示すという。これまでは、同県・隠岐島で見つかった18億5000万年前の岩が最古とされてきた。
研究グループは、京都府舞鶴市などで約4億年前の花こう岩を発見したのをきっかけに、近畿から中国地方に延びる「舞鶴帯」に着目していた。津和野町は舞鶴帯の最西端に当たるという。
岩は5月にも、「津和野町郷土館」で展示される予定。町は現地見学会なども計画している。(時事)
(2019/3/31 05:00)