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[ 商社・流通・サービス ]
(2019/4/19 13:00)
かつて時価総額でインド最大の航空会社となったこともあるジェットエアウェイズが運航を取りやめた。インド国内の航空業界はブームに沸くが、ここ10年で2社目の運航停止が影を投げ掛けている。
ジェットエアウェイズが資金不足のため「一時的」に運航を停止すると発表したことを受け、18日のムンバイ株式市場では同社株が31%安で引け、上場来で最大の下げとなった。2012年には深刻な資金不足に見舞われたキングフィッシャー航空が全ての運航を停止すると発表。以後、運航は再開されていない。
インドの航空業界は投資家にとって謎が多い。旅客数が4年6カ月連続で2桁台の伸びと、急成長を遂げているが、利益の確保が難しいことで知られる。ジェットエアウェイズの取引銀行は債務に苦しむ同社を支援する投資家探しを急いだが、候補者はインドでのジェット燃料コスト高や格安航空会社の相次ぐ参入で厳しさが増す価格競争を警戒する。
ムンバイを本拠とする航空専門家パルベズ・ダマニア氏は「業界全体をひどく後退させる展開だ。航空産業全ての話が疑わしくなる。ジェットエアウェイズの運航停止はインド民間航空業界の2桁成長の信頼性に打撃を与えた」と述べた。
ジェットエアウェイズで働く2万3000人の雇用がリスクにさらされ、失業増加懸念の中で総選挙に挑んでいるモディ首相にとっても厳しい局面となる。(ブルームバーグ)
(2019/4/19 13:00)