[ 機械 ]
(2019/6/7 05:00)
7日まで開催中の「スマートファクトリーJapan2019」の「日本物流システム機器協会―IoT&マテハンゾーン」では、IoT(モノのインターネット)技術を活用した省力化システム、ロボット、マテハン機器などの出展が目立った。深刻な労働力不足は産業界全体で大きな課題だ。省人化・標準化への関心が高まる中、来場者は最新技術に関心を寄せていた。(編集委員・嶋田歩)
荷降ろしや搬送、ピッキング…AI・ロボ活用広がる
IHI物流産業システム(東京都江東区)は、人工知能(AI)を用いた荷物の荷降ろし(デパレタイズ)システムを紹介。異なる形状や大きさの箱物でも対応できるのが強みで、3社から受注し、引き合いも数多くあるという。AI対応システムはMUJIN(東京都墨田区)なども開発済みで「参入企業が増えたことで顧客の認知度が上がり、これまでは不可能だと考えていた物流現場の企業からも問い合わせを多くもらうようになった」(IHI物流産業システム)と話す。
オークラ輸送機(兵庫県加古川市)は、倉庫現場で物品のバーコードの読み取りを管理するピッキングシステムや海外製ロボットを展示。バーコード読み取りは光が直進する発光ダイオード(LED)を使うため、「読み取りミスがない」(オークラ輸送機)と胸を張る。同社が販売代理店を務めるシンガポールのグレイオレンジ製の自動搬送ロボット「バトラーM」は最大積載荷重が600キログラムあり、大物の対象物(ワーク)が運べる。ニトリホールディングス(HD)から79台注文があったのに続き、自動車部品や電子商取引(EC)会社向けに拡販中という。
オカムラはロボットストレージシステム「オートストア」を展示。バッテリーを搭載し、充電ステーションで自ら充電、自動走行する。顧客先は物流配送センターが主。物流センターは人手不足が深刻化しており、「採用の追い風になっている」と話す。
西部電機はコンテナ積み降ろしロボットシステムなどのマテハンシステムを展示。「複数メーカーのロボットに対応できるのが強み」と、マテハンメーカーの利点を強調する。
(2019/6/7 05:00)